「陽の光が満ち溢れた岡崎工房の高機の前に日がな一日座っていると、日常生活も時 間の流れも忘れてしまいます。織っている間、思考は停止し、頭の中は無になりま す。時に糸にじゃれに来る二匹の猫を、冷静を装いながらゆっくりとおびき寄せる間 だけ、つかの間の現実に引き戻されます。そして、織り終わったときは、体は疲れて いるのに、心は浄化され、満たされている自分を発見するのです。」